法人の税理士費用の相場|顧問料と決算料の内訳・安く抑えるコツ

法人の税理士費用は「顧問料(月額)+決算申告料(年1回)」の二本立てが基本で、公的な相場基準は存在しません。売上規模・記帳代行の有無・訪問頻度・オプションで変わる仕組みと、費用を抑えるポイントを整理します。金額はすべて事務所により異なる目安です。

執筆: 法人化ナビ編集部 / 最終更新: 2026年6月2日

税理士費用は「顧問料+決算料」。公的な相場基準はない

法人の税理士費用は月々の顧問料と年1回の決算申告料の二本立てが基本です。公的に定められた相場はなく、売上規模や依頼範囲で変わるため、複数の見積りを比べるのが基本になります。

  • なし 公的な相場基準 報酬規定は平成14年に廃止
  • 顧問料+決算料 費用構造 月額+年1回の二本立て
  • 売上・記帳・訪問頻度 主な変動要因 依頼範囲で大きく変わる
  • 無料 相談・紹介料 税理士ドットコムの場合
法人の税理士費用の相場と内訳・抑えるコツを解説するガイド記事のアイキャッチ

結論:費用は「顧問料+決算料」、公的相場はない

結論から言うと、法人の税理士費用は「顧問料(月額)+決算申告料(年1回)」の二本立てが基本で、これに記帳代行や年末調整などのオプションが加わる構造です。そして重要なのが、公的に定められた相場基準は存在しないという点です。

かつては税理士の報酬に規定がありましたが、税理士法の報酬規定(旧33条)が平成14年に廃止され、現在は各事務所が自由に料金を設定しています。そのため「いくらが適正」という公的な答えはなく、費用は事務所ごと・依頼内容ごとに変わります。実際の費用感をつかむには、複数の税理士から見積りを取って比較するのが基本になります。

法人の税理士費用の基本構造。金額は事務所・依頼範囲によって異なる。
費用項目内容発生のしかた
顧問料日常の税務相談・記帳チェック・月次打ち合わせ月額(毎月)
決算申告料決算書・法人税申告書の作成年1回
オプション記帳代行・年末調整・給与計算・税務調査対応など依頼した分だけ別料金

以下では、この費用構造と、費用が変わる要因・抑えるコツを順に整理します。なお本記事に出てくる金額はすべて事務所により異なる目安で、公的な相場ではありません。

この記事の位置づけ|「頼むと決めた人」向け

この記事は、「税理士に頼むと決めた人」が費用の内訳・相場感・安く抑えるコツをつかむことを目的にしています。費用が「顧問料+決算料」でどう構成され、何で金額が変わり、どこを工夫すれば抑えられるかを整理します。

一方で、そもそも自分で決算・申告をやるか、税理士に頼むかを迷っている段階であれば、判断軸を手間・税務リスク・費用の3つで整理した決算を自分でやる vs 税理士に頼むを先に読むのが向いています。「頼むか自分でやるか」を決めるのが前者、「頼むと決めたあとに費用を把握する」のが本記事、という棲み分けです。

費用の構造|顧問料・決算料・オプション

法人の税理士費用は、おおむね次の3つの要素で構成されます。

① 顧問料(月額)

日常の税務相談、記帳内容のチェック、月次の打ち合わせなどに対する月々の費用です。期中にいつでも相談できる窓口を持つための費用、というイメージです。面談を毎月行うか、年数回に絞るかで金額が変わります。

② 決算申告料(年1回)

事業年度ごとの決算書・法人税申告書の作成に対する費用です。法人税申告書は別表の作成や勘定科目内訳明細書、法人事業概況説明書など作成書類が多く、個人の確定申告より手間がかかるため、顧問料とは別建てで年1回かかるのが一般的です。顧問料の数か月分が目安とされることが多いものの、これも事務所によって異なります。

③ オプション(依頼した分だけ)

記帳代行、年末調整、給与計算、税務調査の立ち会いなどは、基本の顧問料・決算料とは別にオプション料金として設定されていることが多くあります。どこまでを基本料金に含め、どこからをオプションにするかは事務所ごとに違うため、見積りを比べるときは「総額」と「含まれる範囲」をセットで確認することが大切です。

費用が変わる4つの要因

同じ「法人の税理士費用」でも、次の4つの要因で金額は大きく変わります。見積りを比べるときは、この4点が同じ条件かを揃えて比較すると判断しやすくなります。

税理士費用が変わる主な要因。条件を揃えて見積りを比較するのがポイント。
要因費用が上がりやすい費用を抑えやすい
売上規模取引量が多い・売上が大きい取引量が少ない・小規模
記帳記帳代行を丸ごと依頼自社で記帳しチェックのみ依頼
訪問・面談頻度毎月訪問年数回・オンライン中心
オプション年末調整・給与計算なども依頼決算・申告に絞る

たとえば、自社でクラウド会計を使って記帳まで行い、面談を年数回に絞れば費用は抑えやすくなります。逆に、記帳から丸ごと任せて毎月訪問してもらう形にすると高くなりやすい、というのが大まかな傾向です。

規模別の費用イメージ(あくまで目安)

費用は売上規模が大きくなるほど取引量が増え、作業量も増える傾向があります。一般に、売上規模が小さいほど顧問料・決算料は抑えられ、規模が大きくなるほど上がっていくのが大まかな方向性です。ただし、これはあくまで傾向であり、記帳を自社で行うか・面談頻度をどうするかでも変わります。

具体的な金額は「目安」であり公的相場ではない

前述のとおり、税理士の報酬には公的に定められた相場基準が存在しません。インターネット上で見かける「顧問料は月◯円が相場」「決算料は◯円」といった金額は、各社のサービスや民間の調査に基づく目安であって、公的な相場ではありません。本記事でも具体的な金額レンジは断定せず、実際の費用は自社の条件で複数の見積りを取って確認することをおすすめします。同じ依頼内容でも事務所によって金額が変わるため、比較すると費用感を判断しやすくなります。

費用を抑える4つのコツ

税理士費用を抑えたいときの代表的な方法は、次の4つです。

  • 記帳を自社で行う:記帳代行を外し、チェックと申告だけを依頼すると、作業量が減る分だけ費用を抑えやすくなります。
  • 面談頻度を絞る:毎月の訪問を年数回・オンライン中心にすると、顧問料を抑えられる場合があります。
  • クラウド会計を導入する:資料のやり取りやデータ共有が効率化され、記帳・確認の手間が減ることで費用に反映されることがあります。
  • 複数の事務所を比較する:同じ依頼内容でも金額が変わるため、見積りを比べると費用や依頼範囲を判断しやすくなります。

安さだけで選ばない

費用を抑えること自体は合理的ですが、安さだけで選ぶと逆効果になることもあります。期中の相談ができない契約にしたために判断に迷う場面で頼れなかったり、記帳を自社に寄せた結果かえって本業の時間が削られたりするケースです。価格だけでなく、依頼できる範囲・対応の早さ・自社の負担とのバランスで選ぶことが、結果的にコストに見合う選択につながります。複数の税理士から条件を揃えて見積りを取り、総額と中身の両面で比較すると、納得して選びやすくなります。

よくある質問(FAQ)

法人の税理士費用に決まった相場はありますか?

公的に定められた相場基準はありません。かつて税理士の報酬には規定がありましたが、平成14年に税理士法の報酬規定(旧33条)が廃止され、現在は各事務所が自由に料金を設定しています。そのため「いくらが正しい」という公的な基準は存在せず、費用は事務所ごと・依頼内容ごとに異なります。実際の費用感を知るには、複数の税理士から見積りを取って比較するのが基本です。

税理士費用はどういう内訳になっていますか?

法人の場合、大きく「顧問料(月額)」と「決算申告料(年1回)」の二本立てが基本です。顧問料は日常の税務相談・記帳のチェック・月次の打ち合わせなどに対する月々の費用、決算申告料は事業年度ごとの決算書・法人税申告書の作成に対する費用です。これに加えて、記帳代行・年末調整・給与計算・税務調査の立ち会いなどをオプションとして別料金にしている事務所が多くあります。

税理士費用は何で変わりますか?

主な要因は、(1)売上規模(取引量が多いほど作業量が増える)、(2)記帳代行を頼むか自社で記帳するか、(3)訪問・面談の頻度(毎月か年数回か)、(4)年末調整・給与計算などのオプションの有無の4つです。自社でクラウド会計を使って記帳まで行い、面談を年数回に絞れば費用は抑えやすく、逆に記帳から丸ごと任せ毎月訪問してもらう形にすると高くなりやすい、というのが大まかな傾向です。

税理士費用を安く抑えるにはどうすればよいですか?

代表的な方法は、(1)記帳を自社で行い記帳代行を外す、(2)面談頻度を必要な範囲に絞る、(3)クラウド会計ソフトを導入して資料のやり取りを効率化する、(4)複数の事務所から見積りを取って比較する、の4つです。ただし安さだけで選ぶと、必要な相談ができなかったり、かえって自社の作業負担が増えたりすることもあります。価格と依頼範囲・対応のバランスで選ぶことが大切です。

顧問契約をせず決算だけ依頼することはできますか?

事務所によっては、月々の顧問契約を結ばずに決算申告だけを依頼する「決算のみ(スポット)」の対応を受け付けている場合があります。日常の記帳や相談を自社で完結できる場合は、決算申告だけ専門家に任せることで費用を抑えられる可能性があります。一方で、期中の相談ができない、決算時にまとめて作業する分かえって割高になることもあるため、対応可否や料金は依頼先に確認してください。

出典・編集情報

このページは以下の事実関係をふまえて作成しています。費用に関する記述は、公的な相場基準が存在しないことを前提とした一般的な整理です。

  • 税理士法の報酬規定(旧33条)は平成14年に廃止され、現在は税理士の報酬に公的な相場基準は存在しない
  • 法人税申告書の作成書類(別表・勘定科目内訳明細書・法人事業概況説明書など)が個人の確定申告より多いことは、申告手続きの一般的事実に基づく
  • 費用の金額に関する記述はすべて事務所・依頼範囲により異なる目安であり、公的な相場ではない

執筆: 法人化ナビ編集部 / 最終更新: 2026年6月2日

内容は一般的な解説で、特定の費用や効果を保証するものではありません。税理士費用には公的に定められた相場基準がなく、本ページに記載した金額の考え方はすべて事務所・依頼内容によって異なる目安です。実際の費用は、自社の売上規模・依頼範囲をもとに複数の税理士から見積りを取り、対応範囲とあわせて比較してご判断ください。

本ツールは令和8年度(2026年)の税率・基準をもとに計算しています。最新の情報は各省庁のWebサイト等でご確認ください。