このページでは、役員借入金(役員→会社)・役員貸付金(会社→役員)の金銭消費貸借契約書をフォーム入力で自動生成できます。貸し借りの向きを選ぶと貸主・借主が自動で入れ替わり、会社名・氏名・元本・契約日・返済方法・利息を入れると、標準的な条項を備えた契約書が完成し、ワンクリックでコピーできます。元本に応じて貼るべき収入印紙額も自動で表示します。
認定利息・損金性・相続時の評価など、役員と会社のお金の貸し借りにまつわる税務上の論点は 役員貸付金の解説 で扱っています。このページは「入力して完成版をコピーする」実物ツールです。
金銭消費貸借契約書ジェネレーター
下の入力欄で貸し借りの向き(役員借入金/役員貸付金)・返済方法・利息を選び、会社名・代表者名・役員名・元本・契約日・返済期日を入れると、その内容が契約書本文にそのまま反映されます。空欄のままでも構いません(未入力の項目は「○○○○株式会社」「○○○○円」「○○○○年○○月○○日」のように、何を入れる欄か分かるプレースホルダで残ります)。入力後は「契約書をコピー」ボタンで全文をコピーできます。
金銭消費貸借契約書
貸主 ○○○○(以下「甲」という。)と借主 ○○○○株式会社(以下「乙」という。)とは、金銭の消費貸借に関し、次のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。
第1条(貸借)
甲は乙に対し、金 ○○○○円 を貸し付け、乙はこれを借り受け、受領した。
第2条(弁済方法)
乙は甲に対し、本契約に基づく借入金を、○○○○年○○月○○日 までに、甲の指定する方法により一括して支払う。
第3条(利息)
本件貸借は無利息とする。
第4条(期限の利益の喪失)
乙が次の各号のいずれかに該当したときは、甲からの通知催告を要せず当然に期限の利益を失い、乙は直ちに残債務全額を甲に支払う。
一 本契約に基づく支払を一回でも怠ったとき。
二 乙が破産手続開始その他の倒産手続の申立てを受け、又は自ら申し立てたとき。
三 乙が解散の決議をし、又は事業を廃止したとき。
第5条(協議)
本契約に定めのない事項又は本契約の解釈に疑義が生じた事項については、甲乙誠実に協議のうえ解決する。
本契約の成立を証するため、本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ各1通を保有する。
○○○○年○○月○○日
貸主(甲) ○○○○ ㊞
借主(乙) ○○○○株式会社 代表取締役 ○○○○ ㊞
空欄のままでもコピーできます
入力欄に会社名・氏名・金額・日付を入れると、すぐ下の契約書本文に反映されます。空欄のままにした項目は「○○○○株式会社」「○○○○円」「○○○○年○○月○○日」のように、何を入れる欄か分かるプレースホルダのまま残るので、コピーした後でWord上で置き換えても構いません。「役員借入金」を選ぶと貸主=役員・借主=会社に、「役員貸付金」を選ぶと貸主=会社・借主=役員に切り替わります。返済方法で「分割返済」を選ぶと回数・月額の欄が、利息で「利率を定める」を選ぶと利率の欄が表示されます。
入力項目と向きの選び方
最初に選ぶ貸し借りの向きが、契約書の甲(貸主)・乙(借主)を決めます。ここを取り違えると当事者が逆になるので、まず向きを確認してください。
2つの向き
どちらがお金を貸すか
- 役員借入金(役員 → 会社) — 役員が会社にお金を貸すケース。貸主(甲)=役員、借主(乙)=会社。創業初期の運転資金の立替えなどで実務上よくあるパターン
- 役員貸付金(会社 → 役員) — 会社が役員にお金を貸すケース。貸主(甲)=会社、借主(乙)=役員。無利息・低利だと役員に給与課税(認定利息)の論点が出る
向きで税務上の注意点が変わります
役員貸付金(会社→役員)を無利息・低利にすると、本来受け取るべき利息との差額が役員の給与(認定利息)とみなされ課税される論点があります(差額が年5,000円以下なら課税対象外。国税庁No.2606)。一方、役員借入金(役員→会社)は、相続が発生すると会社への貸付金が額面で個人の相続財産になりうるなど、別の論点があります。いずれも詳しくは 役員貸付金の解説 や顧問税理士にご確認ください。
入力項目
フォームで入れる項目
- 会社名・代表者名・役員名 — 向きに応じて自動で甲(貸主)・乙(借主)に割り当てられる。1人社長は代表者名と役員名に同じ氏名を入れる
- 元本(貸借金額) — 入れると貼るべき収入印紙額も自動表示される
- 返済方法 — 一括返済か分割返済。分割なら回数と毎月の返済額も反映
- 利息 — 無利息か、年利率を定めるか。任意で遅延損害金の利率も指定できる
- 期限の利益の喪失条項 — 支払遅延・倒産時に残債を一括請求できる定型条項。既定でオン
収入印紙はいくら貼るか
金銭消費貸借契約書は、印紙税法 別表第一 第1号文書(3)「消費貸借に関する契約書」に該当します。不動産譲渡契約書のような軽減措置はなく、契約金額に応じて次の収入印紙を貼ります(国税庁タックスアンサー No.7140)。ツールは元本を入れると自動で該当額を表示します。
主な契約金額帯と印紙税額(第1号文書・軽減なし)
- 1万円未満 — 非課税(0円)
- 1万円以上10万円以下 — 200円
- 10万円超50万円以下 — 400円
- 50万円超100万円以下 — 1,000円
- 100万円超500万円以下 — 2,000円
- 500万円超1,000万円以下 — 10,000円
- 1,000万円超5,000万円以下 — 20,000円
- 契約金額の記載がない場合 — 200円
電子契約なら印紙が不要になるのが一般的
収入印紙は、課税文書を紙で作成したときに課税されます。契約書を紙で作らず、電子契約(PDF等)として作成・授受する場合は、課税文書の現物が作られないため印紙が不要になるのが一般的な取扱いです。印紙代を抑えたい場合は電子契約も選択肢になりますが、保存方法など実務上の留意点があるため、運用は顧問税理士と確認してください。
コピーした後に確認すること
生成した契約書はそのまま使える形にしていますが、コピーした後に押さえておきたい確認点があります。要点だけ示し、税務上の踏み込んだ解説は 役員貸付金の解説 に譲ります。
コピー後のチェック項目
- 貸主・借主の向きが正しいか — 役員が貸すのか、会社が貸すのか。甲(貸主)と乙(借主)が意図どおりか
- 元本・返済期日・利率の整合 — 分割返済なら回数×月額が元本と整合しているか
- 収入印紙 — 紙で作る場合は表示された額の収入印紙を貼り、消印(割印)をする
- 署名・押印 — 当事者双方の記名押印をする(生成文の㊞の位置を実際の押印に置き換える)
- 無利息にする場合の税務 — 会社→役員の貸付を無利息にすると認定利息の論点が出る。心配なら税理士に確認
役員と会社のお金の貸し借りに伴う認定利息・損金性・相続評価などの論点は 役員貸付金の解説、役員が会社から利子を受け取る場合の確定申告は 役員(会社経営者)の確定申告が必要なケース で扱っています。
よくある質問(FAQ)
役員借入金と役員貸付金で、契約書のどこが変わりますか?
お金の貸し借りの向きが逆になり、契約書の甲(貸主)と乙(借主)が入れ替わります。役員借入金は役員が会社にお金を貸すケースで、貸主(甲)=役員・借主(乙)=会社です。役員貸付金は会社が役員にお金を貸すケースで、貸主(甲)=会社・借主(乙)=役員です。このツールで向きを選ぶと、入力した会社名・代表者名・役員名が自動で甲乙に割り当てられます。役員貸付金(会社→役員)の税務上の注意点は 役員貸付金の解説 をご覧ください。
無利息で貸し借りしても契約書は作れますか?
作れます。利息欄で「無利息」を選べば、無利息の金銭消費貸借契約書が生成されます。ただし税務上の扱いは向きによって異なります。会社が役員に無利息・低利で貸す(役員貸付金)場合は、本来受け取るべき利息との差額が役員の給与(認定利息)とみなされ課税される論点があります(差額が年5,000円以下なら課税対象外。国税庁タックスアンサー No.2606)。逆に役員が会社に貸す(役員借入金)場合の取扱いは個別事情で変わるため、無利息にするかどうかも含めて税理士に確認すると安心です。
収入印紙はいくら貼ればよいですか?電子契約なら不要ですか?
金銭消費貸借契約書は印紙税法 別表第一 第1号文書(3)「消費貸借に関する契約書」に該当し、契約金額に応じた収入印紙の貼付が必要です(不動産譲渡契約書のような軽減措置はありません。国税庁タックスアンサー No.7140)。たとえば契約金額が100万円超500万円以下なら2,000円、500万円超1,000万円以下なら10,000円です。このツールは元本を入れると貼るべき印紙額を自動表示します。なお、契約書を紙で作らず電子契約(PDF等)として作成・授受する場合は、課税文書の現物が作られないため印紙が不要になるのが一般的な取扱いです。
1人社長で、自分が会社にお金を貸す場合も契約書は必要ですか?
1人社長でも、会社と役員個人は別人格なので、貸し借りの事実と条件を書面に残しておくことが望まれます。契約書がないと、税務調査の際に「本当に貸付けか・贈与ではないか」「返済の意思があるか」を説明しにくくなります。このツールでは、代表者名と役員名に同じ氏名を入れれば1人社長向けの契約書として生成できます。なお役員が会社に貸したお金(役員借入金)は、相続が発生すると額面で個人の相続財産になりうる点にも注意が必要です(向きを取り違えやすい論点です)。具体的な扱いは顧問税理士に確認してください。
出典・編集情報
このページは以下の公的機関・法令の公表情報を一次ソースとして作成しています。
- 国税庁タックスアンサー No.7140(印紙税額の一覧表・第1号文書〜第4号文書)
- 国税庁タックスアンサー No.2606(金銭を貸し付けたとき・認定利息)
- e-Gov 印紙税法(別表第一 課税物件表 第1号文書)
- e-Gov 民法(第587条 消費貸借)
執筆: 法人化ナビ編集部 / 最終更新: 2026年6月9日
内容は令和8年度(2026年)の現行法令・タックスアンサーに基づく一般的な解説で、個別事案への適用を保証するものではありません。生成される契約書は標準的な記載例であり、各社の事情・貸し借りの条件により実際に必要な条項は変動します。役員と会社のお金の貸し借りには認定利息(会社→役員の貸付の場合)・損金算入・相続時の評価など税務上の論点があり、無利息・低利とする場合の取扱いは事実関係によって判断が分かれます。実際の契約・税務対応にあたっては税理士・税務署にご相談ください。