会社設立は登記が完了して終わりではありません。設立後にやるべき手続きは大きく分けて社会保険・労働保険・税務署・自治体・口座開設の5系統あり、それぞれに期限が定められています。最も短いのは健康保険・厚生年金の新規適用届で設立から5日以内。次に労働保険関係成立届(従業員雇用がある場合のみ)が10日以内。税務署関連の「法人設立届出書」は2か月以内、「青色申告承認申請書」は3か月以内です。
ここでは、会社設立後にやるべき手続きを期限の短い順に整理し、それぞれの提出書類・提出先・根拠条文・実務上の注意点を一次ソース付きで解説します。後半では「役員1人法人」「従業員ありの法人」「個人事業からの法人成り」の3タイプ別チェックリストも掲載しています。
この記事の前提と免責
- 提出書類の様式・期限は令和8年度(2026年)時点。法令改正で変動する可能性があるため、最新の様式は国税庁・日本年金機構の公式サイトで確認してください
- 提出先は本店所在地によって異なります。記事内の「所轄税務署」「管轄年金事務所」は、本店所在地で決まる管轄を意味します
- 記事末尾の「タイプ別チェックリスト」は一般的な3パターンを示したもので、業種・許認可・取引形態によって追加手続きが必要な場合があります
結論:5日・10日・1か月・2か月・3か月の5つの期限を押さえる
結論を先に出します。設立後にやることは5つの期限で覚えると管理しやすくなります。
設立後やること・1分で結論
- 5日以内(最優先・最短) → 健康保険・厚生年金 新規適用届を年金事務所へ。役員1人法人でも必須
- 10日以内(雇用がある場合) → 労働保険関係成立届を労基署へ、雇用保険適用事業所設置届をハローワークへ
- 1か月以内 → 法人設立届を都道府県税事務所・市区町村役所へ、給与支払事務所等の開設届を税務署へ
- 2か月以内 → 法人設立届出書を税務署へ(法人税法148条)
- 3か月以内 → 青色申告承認申請書を税務署へ。期限を逃すと第1期は白色申告強制
税務署関連の書類(法人設立届出書・青色申告承認申請書・給与支払事務所等の開設届・源泉所得税納期の特例承認申請書)は、別々に提出するより一括で同時提出する運用が一般的です。設立から1〜2か月の間に税務署を1回訪問する(または郵送提出する)形で済ませます。
なお、設立費用そのものの内訳は合同会社設立費用の完全ガイド、資本金の決め方は資本金の決め方完全ガイド、設立後の年間維持費は法人の維持費完全ガイドで詳細に整理しています。
期限まとめ早見表
設立後にやるべき手続きを期限の短い順に一覧化しました。役員1人法人(従業員ゼロ)でも該当する項目に「★」を付けています。
| 期限 | 手続き | 提出先 | 役員1人法人 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|
| 5日以内 | 健康保険・厚生年金 新規適用届 | 年金事務所 | ★必須 | 健保法3条3項・厚年法6条1項 |
| 5日以内 | 被保険者資格取得届 | 年金事務所 | ★必須 | 健保法48条・厚年法27条 |
| 10日以内 | 労働保険関係成立届 | 労働基準監督署 | 雇用時のみ | 労働保険徴収法4条の2 |
| 10日以内 | 雇用保険適用事業所設置届 | ハローワーク | 雇用時のみ | 雇用保険法施行規則6条 |
| 1か月以内 | 法人設立届(都道府県・市区町村) | 都道府県税事務所・市区町村 | ★必須 | 地方税法317条の2 |
| 1か月以内 | 給与支払事務所等の開設届 | 所轄税務署 | ★必須(役員報酬払うなら) | 所得税法230条 |
| 2か月以内 | 法人設立届出書 | 所轄税務署 | ★必須 | 法人税法148条 |
| 3か月以内(または第1期末前日) | 青色申告承認申請書 | 所轄税務署 | ★推奨 | 法人税法122条 |
| 任意 | 消費税課税事業者選択届 / インボイス登録 | 所轄税務署 | 取引先構成次第 | 消費税法9条4項・57条の2 |
| 任意 | 源泉所得税の納期の特例承認申請 | 所轄税務署 | ★推奨(10人未満) | 所得税法216条 |
期限超過のリスク
各手続きの期限超過は次のリスクを生みます:
- 社保新規適用届:遡及加入になり過去分の社会保険料を一括徴収される可能性
- 青色申告承認申請:第1期は白色申告強制となり、欠損金繰越控除(10年)が使えない
- 法人設立届出書:直接の罰則はないが、税務調査時に未提出期間の取引が重点調査対象になりやすい
- 労働保険関係成立届:労災事故発生時に保険適用が認められない場合あり
社会保険関連(5日以内・最優先)
法人事業所は従業員数や報酬額に関係なく強制的に健康保険・厚生年金保険の適用事業所になります(健康保険法第3条第3項・厚生年金保険法第6条第1項3号)。代表社員1人だけの合同会社でも、代表取締役1人だけの株式会社でも、設立後5日以内に新規適用届の提出が必要です。
健康保険・厚生年金 新規適用届
新規適用届は事業所の所在地を管轄する年金事務所へ提出します。協会けんぽに加入する場合は、新規適用届の提出により自動的に協会けんぽの被保険者にもなります(健康保険組合に加入する場合は別途手続き)。
新規適用届の主な記載事項
- 事業所の名称・所在地・事業の種類:履歴事項全部証明書と一致させる
- 事業主の氏名・住所:代表社員・代表取締役の個人情報
- 適用事業所となった年月日:通常は会社設立日(=登記日)
- 事業主代理人を選任する場合の届出:社会保険労務士に委任する場合
- 添付書類:履歴事項全部証明書(90日以内)、法人番号指定通知書のコピー
被保険者資格取得届・被扶養者異動届
新規適用届と同時に、代表者本人・役員・従業員それぞれの被保険者資格取得届を提出します。配偶者や扶養親族がいる場合は健康保険被扶養者(異動)届も同時提出。
この段階で重要なのが標準報酬月額の決定です。役員報酬月額がそのまま標準報酬月額の等級判定に使われ、社会保険料の労使折半額が決まります。設立直後は役員報酬の決定(株主総会・社員総会の議事録)と社保新規適用が同時並行で進むため、報酬額は社保負担とのバランスで先に確定させておくと手戻りがありません。役員報酬の決め方は役員報酬の決め方、社会保険料との関係は役員報酬と社会保険料で詳述しています。
労働保険関連(10日以内・雇用がある場合)
労働保険は労災保険と雇用保険の総称で、原則として従業員を1人でも雇用したら強制適用になります。役員のみの法人(=従業員ゼロ)は労働保険の対象外です。役員は労災・雇用保険の対象外(労働者ではない)ため、別途中小事業主の労災特別加入制度を使うかどうかの判断になります。
従業員を雇用したら、以下の届出を期限内に提出します。
| 書類 | 期限 | 提出先 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 労働保険関係成立届 | 保険関係成立日(=雇用日)の翌日から10日以内 | 労働基準監督署 | 労災保険の適用開始届 |
| 労働保険概算保険料申告書 | 保険関係成立日から50日以内 | 労働基準監督署 | 初年度の概算保険料納付 |
| 雇用保険適用事業所設置届 | 設置日の翌日から10日以内 | ハローワーク | 雇用保険の適用事業所登録 |
| 雇用保険被保険者資格取得届 | 雇用日の属する月の翌月10日まで | ハローワーク | 従業員ごとの加入手続き |
役員1人法人なら労働保険はスキップ可
従業員雇用ゼロの「役員1人法人」「家族役員のみの法人」は、労働保険の届出は不要です。ただし家族を「役員」ではなく「従業員」として雇用する場合は労働保険適用対象になります(家族役員の取扱いは家族役員の所得分散で解説)。
税務署関連(1〜3か月以内)
税務署への提出書類は4種類(必要時のみ追加で2種類)あります。それぞれ提出期限は異なりますが、実務上は設立から1〜2か月の間にまとめて一括提出する運用が一般的です。
法人設立届出書(2か月以内)
法人設立届出書は、設立の日以後2か月以内に所轄税務署に提出します(法人税法第148条第1項)。添付書類は定款の写しと株主名簿(合同会社は社員名簿)。
届出書には法人名・本店所在地・代表者・事業年度・設立年月日・資本金額・事業の種類等を記載します。法人税の納税義務を税務署に認識させる最初の届出で、これがないとその後のe-Tax電子申告や納税の各種手続きに支障が出ます。
青色申告の承認申請書(3か月以内)
青色申告承認申請書は、設立から3か月以内または第1期事業年度終了日の前日のいずれか早い日までに提出します(法人税法第122条)。たとえば3月決算法人で1月1日設立なら、青色申告期限は3月31日(事業年度末の前日)。
青色申告の特典(4つの主要メリット)
- 青色欠損金の10年繰越控除:設立第1期に大きな赤字が出ても、その後10年間の所得と相殺可能(中小法人)
- 少額減価償却資産の損金算入特例:取得価額40万円未満(令和8年4月1日以後取得分。それ以前は30万円未満)の備品を購入年度に全額損金化(年間¥3,000,000まで・措法67の5)
- 特別償却・税額控除:中小企業投資促進税制・中小企業経営強化税制等の優遇措置の対象
- 推計課税の禁止:税務調査で帳簿に基づかない推計課税を受けない
青色申告のデメリットは「帳簿書類の備付・保存義務」が課されることですが、クラウド会計ソフトを導入していれば実務上のハードルは低く、税理士に依頼する場合も顧問料の中に含まれています。原則として青色申告を選択しない理由はありません。
給与支払事務所等の開設届(1か月以内)
役員報酬や従業員給与を支給する場合、給与支払事務所等の開設届を給与支払事務所等を設けた日から1か月以内に税務署へ提出します(所得税法第230条)。法人化したら源泉徴収義務者になるため必須の届出です。
同時に提出を検討したいのが源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書です(所得税法第216条)。給与の支給人員が常時10人未満の法人なら、本来毎月10日の源泉所得税納付を年2回(1月20日・7月10日)にまとめて納付できます。役員1人法人なら必ず特例を選択するのが定石です。
消費税・インボイス関連(必要時のみ)
消費税関連の届出は状況に応じて要否が分岐します。
消費税関連の届出パターン
- 免税のメリットを取る場合:届出不要。設立第1期・第2期は基準期間がないため原則免税(消費税法9条1項)。資本金1,000万円未満が条件
- 還付狙いで設立当初から課税事業者になる場合:消費税課税事業者選択届出書を提出。設備投資の大きい業種で検討
- インボイス制度対応で課税事業者になる場合:適格請求書発行事業者の登録申請書を提出。登録日から適格請求書発行可能(消費税法57条の2)
取引先が法人中心でインボイス発行を求められる場合は、設立当初からインボイス登録するパターンが多くなっています。逆にBtoC中心(個人消費者相手)なら設立2期は免税のままで運用するのが定石です。
法人化したら設立第1期から仕訳・記帳が必要です。クラウド会計ソフトなら設立直後の少ない取引データから記帳を始められ、青色申告の帳簿要件(複式簿記・貸借対照表/損益計算書の作成)も自動で満たせます。設立後の会計ソフト導入を税理士契約より先に固める運用がコスト効率上有利になる傾向があります。
自治体関連(1か月以内)
法人住民税・法人事業税の納税義務発生に伴い、自治体への「法人設立届」が必要です。提出先は本店所在地の都道府県税事務所と本店所在地の市区町村役所の2か所(地方税法第317条の2・各自治体条例)。期限は多くの自治体で設立から1か月以内(一部の自治体では2か月以内のところもあるため要確認)。
東京23区の特例
東京23区内に本店を置く場合は都税事務所のみに提出します。市区町村役所への提出は不要(特別区の法人住民税は都税として一括徴収)。逆に23区外に本店がある場合は、都税事務所と市区町村役所の両方への提出が必要です。
添付書類は税務署提出と同様、定款の写しと履歴事項全部証明書です。法人住民税均等割(年¥70,000・資本金1,000万円以下の最低区分)は赤字でも発生する固定費なので、登記住所を決める段階で自治体ごとの均等割の確認も合わせて行うと安心です。
法人口座開設(任意・実務上は必須)
法人口座開設は法律上の義務ではありませんが、実務上は設立直後の最優先タスクの1つです。法人口座がないと取引先からの売上入金・税金の納付・社会保険料の引き落とし等が個人口座経由になり、経理処理が極めて煩雑になります。
法人口座開設の必要書類(多くの銀行で共通)
- 履歴事項全部証明書:発行から3か月以内
- 会社印鑑証明書:発行から3か月以内
- 法人実印:登記時に届出済みのもの
- 代表者の本人確認書類:運転免許証・マイナンバーカード等
- 事業内容を確認できる書類:事業計画書・取引予定先一覧・契約書のコピー等
- 定款の写し:銀行によっては必須
バーチャルオフィス利用時の口座開設リスク
登記住所がバーチャルオフィスの場合、メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ)の審査が厳しくなる傾向があります。事業実態を補強する書類(取引予定先一覧・事業計画書・自社ウェブサイトURL等)を充実させたうえで、まずはGMOあおぞらネット銀行・住信SBIネット銀行・楽天銀行ビジネスアカウントといったネット銀行で口座を確保し、半年〜1年の取引実績を作ってからメガバンクに追加申請するのが実務的な流れです。
タイプ別チェックリスト
タイプ1:役員1人法人(従業員雇用ゼロ)
役員1人法人で必要な手続き(最小構成)
- ★ 健康保険・厚生年金 新規適用届(5日以内):代表者本人の社保加入が必須
- ★ 法人設立届(都道府県・市区町村)(1か月以内)
- ★ 給与支払事務所等の開設届(1か月以内):役員報酬を支給するなら必須
- ★ 源泉所得税の納期の特例承認申請:年2回納付に集約・必ず申請
- ★ 法人設立届出書(税務署・2か月以内)
- ★ 青色申告承認申請書(3か月以内)
- □ インボイス登録申請:取引先構成で判断
- × 労働保険関係(不要:従業員ゼロ)
タイプ2:従業員雇用あり(小規模スタート)
従業員雇用ありで追加される手続き
- ★ タイプ1の全項目に加えて
- ★ 労働保険関係成立届(労基署・10日以内)
- ★ 労働保険概算保険料申告書(50日以内)
- ★ 雇用保険適用事業所設置届(ハローワーク・10日以内)
- ★ 雇用保険被保険者資格取得届(雇用日の翌月10日まで・従業員ごと)
- □ 適用事業所設置時の36協定届:時間外労働をさせる場合(労基法36条)
- □ 就業規則の届出:常時10人以上雇用なら必須(労基法89条)
タイプ3:個人事業からの法人成り
法人成り特有の追加手続き
- ★ タイプ1・2の該当項目に加えて
- ★ 個人事業の廃業届(個人時代の所轄税務署・廃業日から1か月以内)
- ★ 個人事業の事業廃止届出書(所得税・消費税関連)
- ★ 個人時代の青色申告の取りやめ届出書(青色だった場合)
- □ 個人 → 法人への資産移転手続き:固定資産・在庫を法人に売却 or 現物出資
- □ 取引先への法人化通知:請求書・契約書の名義変更
- □ 個人時代のインボイス登録番号の取扱い:法人として新規に登録番号を取得
よくある質問(FAQ)
役員1人だけの法人でも社会保険は必須?
はい、必須です。健康保険法第3条第3項・厚生年金保険法第6条第1項3号により、法人事業所は従業員ゼロの「役員1人法人」でも強制適用事業所に該当します。代表社員・代表取締役本人が被保険者として加入する必要があり、設立から5日以内に「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」を年金事務所へ提出します。役員報酬を支給する以上、社会保険料の負担(労使折半・事業主負担分は経費)も発生します。逆に役員報酬をゼロに設定すれば標準報酬月額が決まらず加入義務を免れますが、健保資格は喪失するため国民健康保険への切り替えが必要になります。
青色申告承認申請書を出し忘れたらどうなる?
青色申告承認申請書を期限内に提出しないと、設立第1期は強制的に白色申告となり、青色申告の特典(青色欠損金10年繰越控除・少額減価償却資産の損金算入特例〔令和8年4月以後取得分は40万円未満〕・特別償却・税額控除等)を受けられません。期限は「設立から3か月以内」または「第1期事業年度終了日の前日」のいずれか早い日。たとえば3月決算の法人が1月1日設立なら、青色申告期限は3月31日(事業年度末の前日)になります。第1期だけ白色になっても第2期以降は再申請で青色に戻せますが、第1期に大きな赤字を出した場合の繰越欠損金を活用できなくなるのは大きなロスです。設立直後の優先順位として「社保5日・労保10日」の次に位置づけてください。
法人設立届出書の提出を忘れたら罰則ある?
法人設立届出書(法人税法第148条)そのものに直接の罰則規定はありませんが、税務署側が法人の存在を把握できないため、その後の税務調査や各種申請に支障が出ます。実務的には「2か月以内に提出」が標準ですが、過ぎても受理されることが多く、過去の事例では3〜6か月遅れて提出する例もあります。ただし提出遅延中に税務調査が入った場合、法人として認識されていない期間の取引について追加調査の対象になりやすく、無申告加算税・延滞税のリスクが高まります。同時提出が推奨される書類(青色申告承認申請書・給与支払事務所等の開設届・源泉所得税納期の特例承認申請書)も一括で出すと管理がラクです。
法人口座が開設できない場合の対処法は?
法人口座開設の審査は近年厳格化されており、特にバーチャルオフィス利用・設立直後・固定電話なし・自社ホームページなしの組み合わせで否決されるケースが増えています。対処法は3つ:①ネット銀行(GMOあおぞらネット銀行・住信SBIネット銀行・楽天銀行ビジネスアカウント等)を併用する。審査がメガバンクより通りやすく、初期費用も低い、②事業計画書を充実させる。取引予定先一覧・売上見込み・事業実態を裏付ける資料を整える、③固定電話番号・自社ホームページを準備してから申し込む。設立直後はネット銀行で口座を確保し、半年〜1年の取引実績を作ったうえでメガバンクに追加申請する流れが現実的です。
消費税の届出は出した方がいい?
ケースバイケースです。設立第1期・第2期は基準期間がないため原則として消費税の免税事業者になります(消費税法第9条第1項)。免税のメリットを享受するなら届出は不要です。ただし次のいずれかに該当する場合は届出を検討してください:①資本金1,000万円以上で設立した場合(自動的に課税事業者・消費税法第12条の2)、②設立当初から大型の設備投資を行い消費税還付を受けたい場合(消費税課税事業者選択届出書を提出)、③インボイス制度下で取引先からインボイス発行を要求されている場合(適格請求書発行事業者の登録申請書を提出・消費税法第57条の2)。インボイス登録すると免税のメリットは消失するため、取引先構成・売上規模を見て総合判断します。
まとめ:5日以内の社保を最優先で動く
本記事のポイントをまとめます。
設立後やること・最終チェックリスト
- 5日以内:健保厚年 新規適用届を年金事務所へ。役員1人法人でも必須
- 10日以内:労働保険関係成立届を労基署へ、雇用保険適用事業所設置届をハローワークへ(雇用がある場合)
- 1か月以内:法人設立届を都道府県税事務所・市区町村役所へ、給与支払事務所等の開設届を税務署へ
- 2か月以内:法人設立届出書を税務署へ
- 3か月以内:青色申告承認申請書を税務署へ。期限超過で第1期は白色申告強制
- 任意:源泉所得税の納期の特例(10人未満は必ず申請)、消費税課税事業者選択届・インボイス登録(取引先構成で判断)
設立直後の手続きは、税務署関連の4書類(法人設立届出書・青色申告承認申請書・給与支払事務所等の開設届・源泉所得税納期の特例承認申請書)を1〜2か月の間にまとめて提出するのが効率的です。社会保険関連は期限が短いため設立後すぐに動き、税務署関連は書類が出揃ったら一括で済ませる二段構えで進めると、抜け漏れと出戻りを最小化できます。
会社設立そのものを無料で進めたい場合は、マネーフォワード クラウド会社設立が必要書類を自動作成し、電子定款で印紙税¥40,000を不課税にできます。法人口座開設・会計ソフト連携までを一気通貫で進められる傾向があり、設立後の手続き効率化と相性が良いサービスです。
出典・編集情報
一次ソース
- 国税庁タックスアンサー No.5100「新設法人の届出書類」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5100.htm
- 国税庁タックスアンサー No.5762「青色申告書を提出することができる法人」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5762.htm
- 国税庁タックスアンサー No.2502「源泉徴収義務者とは」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2502.htm
- 日本年金機構「健康保険・厚生年金保険新規適用届」 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/20120824.html
- 法人税法 第122条(青色申告承認)・第148条(法人設立届):e-Gov lawid=340AC0000000034
- 所得税法 第216条(源泉所得税納期特例)・第230条(給与支払事務所届):e-Gov lawid=340AC0000000033
- 地方税法 第317条の2(法人設立届):e-Gov lawid=325AC0000000226
- 健康保険法 第3条第3項(強制適用事業所):e-Gov lawid=326AC0000000070
- 厚生年金保険法 第6条第1項3号(強制適用事業所):e-Gov lawid=329AC0000000115
- 雇用保険法 第7条 / 雇用保険法施行規則 第6条:e-Gov lawid=349AC0000000116
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第4条の2:e-Gov lawid=344AC0000000084
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編集:法人化ナビ編集部 / 公開:2026年5月27日 / 最終更新:2026年5月27日
本記事は法令一次ソース(国税庁・日本年金機構・厚生労働省・e-Gov 等)に基づいて作成しています。提出書類の様式・期限は法令改正により変動する可能性があるため、最新の様式は各官公庁の公式サイトでご確認ください。